うろ覚え10年前のあの日。

あのころ、5時に目覚まし代わりのFM大阪をタイマーでかけていて、
寝ぼけながらベッドの中で朝からテンションの高いDJが喋っているのを聞いていました。
ゆれだした時はちょうど音楽がかかっているところで、普通なら一曲かかれば喋りが入ってくるのに、いつまでも音楽が流れていました。
今まで経験したことがない大きさの揺れ。
しかし幸いながら、私のうちは震度4程度だったので
のんきに「地学図表」を取り出してp波だのs波だののグラフを眺めていました。


「おはようパーソナリティ道上洋三です」をいつもどおり聞きながら朝ごはんを食べ、いつもどおり家を出ました。
神戸が震源地だと、報道していました。
でもそれよりも大事だったのは、センターリサーチでした。
電車はいつもどおり動いていました。
でも、学校に着くと、いつもよりも人が少ない。櫛の歯が抜けたようでした。
私が使っていた電車(大半の人が利用していた)は動いていたけれど、そのほかの路線はすべて止まっていることを知ったのは、普段なら授業が始まるぐらいの時間でした。
確か、バスも止まっていたように思います。
先生も現れず、誰かが持っていたラジオにみんなが群がっていました。
それがクラス内唯一の情報源でした。
時間とともに神戸の被害状況が大きくなっていくことに、これはただ事ではない、とようやく理解しました。


「灘や神戸女学院の奴らがリサーチ受けへんかったら、平均点下がるかなぁ」と男子の誰かが言いました。
もちろん冗談でしょうけど、迎合して笑ってしまった自分が今でも恥ずかしく、そして、許せません。

意外な犯人ミステリ

最近ミステリどころか本もほとんど読んでいないので、質問だけ拝見。
人間椅子」(江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)に所収、だったかな?)も確かにこの範疇かもしれませんね。
世界観が途中でぐぐっとシフトする感覚…メタミステリ的?(用語には詳しくありません)
うう、思い出しただけできもちわるい。


5番目のchristieさんが加納朋子を紹介しているのがファンとして嬉しかったです。
http://www.hatena.ne.jp/1105364628#a5
ささらさや (幻冬舎文庫)」もそうですが、「いちばん初めにあった海 (角川文庫)」も質問者さんが仰るところの

“善意”“相手への気遣い”が現れているミステリ

になるんじゃないかな、と思います。
ある一面から見ていた物事が、角度を変えることでがらっとその印象を変えてしまう。
そういう内容を実にきれいに切り取ったお話が「加納朋子らしさ」だと思います。


彼女の作品は「好き」な気持ちが先走ってしまい、どうも冷静に語ることができません。
(他の作品だってきわめて主観的な感想なわけですが…)
母に読ませたいミステリが「いちばん初めにあった海」ならば
「ささら さや」は相方、もしくは息子殿に読ませたいミステリかもしれません。
さやの旦那様は幽霊として登場するお話なので「縁起でもない」と怒られてしまいそうですけど(笑)
そしてふわふわやさしげな彼女が1人頑張る姿に「ちょっとは見習え」と(以下略
…いずれにせよ、本を読まない相方に勧めても無駄なわけですが…くすん。


また加納朋子、というのもさすがに自分の中でアレ*1なので、
回答せず見ていただけで終わっちゃいました。

*1:質問回答履歴やダイアリで何度も言及してますから。