いろんな人の短編ミステリ
- 作者: 北村薫,宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1995/11
- メディア: 文庫
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創元短編推理賞での優秀作とのこと。
大賞受賞ではないだけにそれぞれの作品に秀でた部分、物足りない部分が当然あるのですが
それらを的確に批評している宮部みゆき、北村薫両氏の解説が一番読み応えがあった…かもしれません。
お二人のファンなら読んで損はない!といいたいところだけど、私の場合105円で買ったんでこの満足感があるわけで、定価で買ったとしたらコストパフォーマンス的には微妙。
以下ものすごくざっくりした感想。
解説とかぶっている内容ばかりだけどしかたないじゃん!!
そのくらい彼らの批評はおみごとなのです。ってことにしておいてくださいorz
- 万相談百善和尚(遠田緩)
暗い感じの導入部が気になったけどハッピーエンドで嬉しい。
ちょっと宮部さんぽいかんじ。
- 崖の記憶(釣巻礼公)
いまどきの若い人が書いたら女性受けしそうな話でした。耽美ってのかしら。
でも2時間ドラマのエンディングっぽい解決(自白が淡々と…)があまり好みじゃないのだ。
- 試しの遺言(永多正夢)
パズルは分からないけど…好きだなぁ!
「人間が描けていない」系だろうかとか思った。短編だから仕方ない面はあるかな。
「人の心が一番のミステリ」系。モエ。
しかし、女性はともかく男性の顔が浮かんでこないのでちょっと萌え要素が不足。ってそんな小説ではないんですけども。
- 憧れの少年探偵団(那伽井聖)
「少年探偵団」の解説部分は確かにおもしろい。評論を書けば良いのでしょうね。
子供が子供らしくないとの評でしたが、確かに台詞が微妙です。。
でも漫画になったりしたらわりといい感じかも?小学館の学習雑誌とかで。
- 象の手紙(植松二郎)
タイトルがリリカルでよい。これも「日常の謎」系ですよね。
切ないんだろうか、よく分からなかった。
要素が多すぎてついていけなかったわけです。
個人的には最初の作品で「がーん!!」となって、そのまま三作目くらいまでテンションが持続したんですが、後半その興奮が持続しませんでした…好みではない、というのもあるんですけど。
短編は読む側には良いのですが書く側は大変そうですね。
今後は、短編の一作一作をもっとありがたく、楽しく読ませていただくことにしたいと思います。ハイ。