学会ポスター発表(大学院はてな)

学会二日目が私のポスター発表日でした。
大体どこでも朝8時から9時までにポスター貼り付けとなっているようで*1
大阪だの神戸だので日帰りで行くとなると京都市も北の端っこに住んでいる身としては朝6時くらいには家を出ないといけない。
普段なら低血圧でとんでもない!!って感じなんだけど、
幸い数日前から胃腸の調子が悪くなる小心者なので、眠りも浅くきちんと5時には目覚めました。
しかし緊張のあまりむかむかするし、体は動かない。
野菜ジュースを少しだけ飲んで、やっと覚醒したのが5時20分。


カーキ色のキャミの上に白のストレッチが効いたブラウス、黒のストレッチパンツという結構カジュアル目の服装にする。
夏向けスーツをもっていなし、買っても着ていく場がないし。
多分医学系学会などはもっと服装コードがあるような(ないか)きっちりした感じなんでしょうね。
一応一日目に周囲の服装を観察済み。学生はジーンズなんてのもありです。
まぁ生態系学会(B4の時に受付バイトをした)のラフさに比べたらかわいいものです。
登山靴に30リットルぐらいのザックを背負ってくるひとなんかはいないものね。


それはさておき、学校まで車で行く。いつもは医学部構内に停めるとこを駅近くのウイ研裏へ。
医学部と病院(職員用)とウイ研敷地内は同じパスカードで共有できるのでこういうときは非常に便利。
慣れないパンプスに苦戦しつつも無事6時前の特急に乗れました。


三条の売店でおにぎり1個と飲み物を買って電車内でもさもさ食べるも、全く味がしません。
明太子だから辛いかなぁというぐらいで。
以前の学会は同じポスター発表でも日本語のみだし、助教授もいざとなれば助けてくれるだろうしと言う感じだったのでここまでは緊張しなかったような気がする。


とかいいながら、寝ました。口もあけてたかも。
目が覚めたとたんにむかむかが再開するのはさすがです。
そして、とにかく周囲が気になる。
京阪に乗っても、地下鉄に乗っても、この人も学会に行く人だろうか?と。
スーツ姿の若い目の人はとくにそんな風に見えます。たぶんリクルート中の人だろうけど。
神戸で学会だった時はモノレールで他に行き先もない駅だったので降りる人=学会参加者だったんですが*2
今回はそういうわけでもなかったようです。


さて、無事8時すぎに会場に到着しました。
レイアウトを考えながら貼ろうとしたんだけど…!!!!!!
タイトルが!!!大きすぎるよ…
要項を確認した時に縦横を勘違いしたんだ……orz
もーー英語で書くから!!(人のせいにするな)
いや、縦180cmって大きすぎかとは思ったんだけど…
前の学会のサイズより明らかに大きかったけど…そんなもんかなって…
A4を横に5枚つなげてしまった愚かさよ。
ま、どうしようもないんで、そのまま貼りました。
自分の場所が端っこでよかった…ほんとに。


他の部分の悩みながら貼っている時に、なんかアングロサクソンな人がたちどまりましたよ!やば。
何やら聞いてきました。
『それはOOの下流の遺伝子xxか?』
そうだよ。
『わたしは△△をやっているものだ』
ああそう。(知らんけど)
え、何、ネームプレート見せてくれるの?
…ハーヴァードやん!こわーー。←なぜ。
『また発表の時に見に来るよ』
ぜひ。楽しみにしています。(できれば来ないで。つか、関係ないし全然。神経で有名な遺伝子やけどこれは神経の話ちゃうし)
『私のポスターは明日だけどもう貼ってある、場所はroomEだ』
へーそうなんですか。私も後で見に行きますね。(結局その日は行かなかった)


てな感じでいきなりその日一番のピンチ(主観)がきましたが
その後は無事貼り終えて9時からのシンポジウムに参加しました。
直接話してを見られる部屋が込み合っていたので中継している別室に行くと
暗いし、静かだし、英語だし、椅子がいい感じにふかふかだし。
…寝ました。
だってぇ。あんまりきょーみないしーー(ダメダメ)


結構最初のほうは熱心にメモって聞いていたんですが、タンパクの3次元構造が活性化すると何オングストローム変わるとかっていわれてもどうにも。
立体構造図がくるくる回られてもピンとこないタイプの人間なもので。
リン酸化のシグナルカスケードが動いても、「だからなんなの」とか思っちゃうデス。
学会の種類からして私がやってることのほうが浮いているのは自覚していますが、実際に面白いのかそれは。
…えらそうですね。


お昼はただ飯をくらいます。ランチョンセミナ。
2日目は顕微鏡会社主催のセミナで、ちょうど両方を検討して一方を導入したとこだったので
ラボにあるほうの会社主催の方へ行きました。(ドイツのL社)
安っぽいサンドイッチと缶コーヒー(ひえひえ。エアコン効きすぎで寒いのに)。
これまた味がしません。
チーズが石鹸みたいです。カレー味のカツは硬いしちっちゃいし。
セミナ自体はいまだ使っていない機械の詳しい説明なども聞けて、割と興味深かったのですが、これが終わったらポスターセッションかと思うとだんだん上の空になっちゃいました…。


途中で抜け出して、自分のポスターをチェックしに行こうと思ったら
既に他ではセッションしているところもあります!ひー(泣)
私のポスター設置場所は部屋の端、入ってすぐの通路なのでなるべく人の目を引かないよう(爆)先に他の興味あるポスターや聞いてきてくれと頼まれたポスターを見ておくことにしました。


A1サイズの巨大な一枚ポスターから、ピクトロ駆使のカラフル写真集(これは今回の学会の性質上特に多い)、手書きの図がかわいい(w)いかにも学生っぽいポスターまで見てると結構楽しい。
その中で逆に異彩を放つ白黒印刷のみの地味なポスター。
しかも論文と全く同じ構成!(アブスト、イントロ、マテメソ、リザルト。ないのはリファレンスだけ)
そのうえ中身はネガティヴデータで、なんかやる気のなさ全開です。
発表者に聞いてみると、やはりやってもやってもネガティヴな内容で、お金がないからこのぐらいしかできないし…なんてお話でちょっと切なくなりました。
(ちなみに地方大学の医学部だった)


ついにセッション開始時間がきました。さすがに逃げられない。
始まると意外に腹くくっちゃいます。
内容自体はもうずっと続けてきていることなんだから、大丈夫。
自分よりも詳しい人はそう来ないはずなんだから、わかんないこと効かれても適当にごまかせば大丈夫。(なわけない)
と自分を鼓舞して、戦闘開始。
問題は隣でした。私が扱ってる遺伝子のノックアウトマウスを使っているラボの先生(夫婦でやっていて、結構その筋では有名人)のところが結構込み込みでその流れで見ていく人もいる。
その隣の先生にも細かいところに突っ込まれる。
お互いがそれなりに補完できる様なデータで、励まされちゃいました。ふぃー

東京で発生をやっている先生がきまして、彼女のところで似たようなデータが出て、NatureCellBiologyについ最近載ったということを教えられる。ショック。
「直接結合ってのが売りなんですよ」
…あー。そだよね。私もそれを売りにしたかったのに…(泣)
ま、扱う遺伝子自体は違うからいいんだけど、でもやっぱり先を越された感は否めない。


続いて、某中部地方大学の歯学部の院生さんが現れる。
比較的最近同定した遺伝子が私の扱ってるものと構造が似ているという話。
やたら細かく聞かれてちょっと辟易するも、なかなか興味深い。
あとで彼のポスターも見に行くことを約束してとりあえず解放されました。
行ったらまた話が長かった…。
勉強にはなりましたが。
最終的に名刺を交換し、いや私は名刺を持ってないのでメルアドと名前を書いたメモを渡してわかれたわけですが
もうなんかナンパでもされそうな勢いでちょっとひきました。


あとは、同じ研究科D2の女の子。
研究内容のほかに「参考のために」今後(つまりDをとった後)どうするのか聞かれる。
…こっちが知りたいわ!!だめすぎ。ちょっとへこむ。


一時間で計6,7人に喋り通し。
気がつけばハーヴァードの人は来なかった(助かった)。
ひょっとすると喋りっぱなしで遠慮されちゃったのかもしれない。
まあいいや。
ここで私の人生の何かが変わったかもしれないけど、それよりも今現在英語で説明せずに済んだことのほうがその時の私にとっては重要でした。


本当はそのあとのシンポジウムや夜にはミキサーもあったのですが4時くらいには既に疲労困憊。
お茶を飲みに外に出て、百貨店でラボ用のお土産にロールケーキと自分用に蓬莱の豚まんを買って、帰りましたですよ。


お疲れ自分。
もし読んだ人がいるなら、お疲れ様。

*1:なんていっても行ったことあるのは二つだけだがおそらくそんなものだろ

*2:研究者派遣会社が勧誘のティッシュを配っているぐらいだった