こころの棚卸し

まだ現実に起きたこととして自分の気持ちの整理がつけられてないのだけれど、他のことがらで容量の少ないわたしの脳が上書きされてしまう前に。
実家の祖母が亡くなりました。
心筋梗塞で倒れてから、ちょうど一週間。
検査入院*1で異常なしといわれた直後でした。
今でも彼女が既にこの世に存在しないという事実が信じられない、というのが正直なところです。
救急車で運ばれた市立病院では対応できず、循環器専用の集中治療室がある病院へうつって緊急手術を受けたのですが、最も近い病院が満床だったため車で20分程度かかる別の病院まで運ばれたとのこと。
ベッドに空きがあればひょっとしたら、と思ったりもしますが、冠動脈の根元部分がつまっていたのでかなり厳しかったであろうとは思います。
いずれにせよ、もはや繰り言でしかありませんね。


緊急入院後のお見舞いでは人工心肺装置と保冷ブランケットにくるまれていました。
その後安定はしたけれども意識は戻らず、集中治療室の中で週末を迎える彼女のお見舞いに戻ろうと思っていた矢先、容態が急変しそのまま帰らぬ人となったとの連絡を受けたのが水曜日の夜。
呆然としたまま19日のお通夜、20日の告別式と初七日をすませて自宅に戻ってきたところ、留守番電話が何件か入っていました。
全く関係のない用件だったのですが、今まで消さずにいた古い留守電が溜まっていたのでちょっと整理しようと再生していたら、祖母の声が出てきました。
「おばあちゃんです、また電話します…」
「おばあちゃんです、今回は結構なストールをありがとうございました…」
今年の誕生日、ガーゼ生地のストールを贈った時のお礼の電話でした。
このあとこちらから電話をかけ直して会話をしたのですが、古い留守電を消さずに置いていた横着な自分、GJ!
この留守電用テープが使えているうちは絶対に消せない録音となりました。

ふりかえるひまもなく時は流れて
帰りたい場所がまたひとつずつ消えてゆく
すがりたいだれかを失うたびに
だれかを守りたい私になるの


わかれゆく季節をかぞえながら
わかれゆく命をかぞえながら
祈りながら嘆きながら とうに愛を知っている
忘れない言葉はだれでもひとつ
たとえサヨナラでも愛してる意味

*1:高脂血症で通っていたかかりつけの医院で心電図をみてもらったところ、いつ心筋梗塞が起こってもおかしくないと言われ総合病院へ検査のため入院したのです