しつこくIGWPについて

池袋ウエストゲートパークの略らしいです。


一冊目の「サンシャイン通り内戦(シビルウォー)」を読み返してみて、この本一冊での完成度にはため息が出ました。
が、そんなこととは全く関係なく、登場人物思ったことがあるのでメモ。
読んでいない方、これから読む方のために隠そうと思います。
というか、私がちょっと恥ずかしいから。


マコトと恋に落ちる女性、加奈についてなんですが。
(他の登場人物もそうですが)彼女の造形を的確に表現する彼女が語る言葉の数々は多くの男性には魅力的にうつるものなんだろうな、と思いました。
不妊治療についての彼女の台詞にはつい泣いてしまいそうに。
「私が私じゃなくなるまでがんばってもダメだった」妊娠と、その後の町を行くベビーカーを押す母親を見るときの気持ちを想像しただけで、「女として完全な」私であっても胸が痛みます。
おそらくはそれまでの産婦人科通いも、例えば待合室にいるだけでもひどくつらかっただろうと思いを馳せてしまいました。
大学時代の男友達に相談して「俺が子どもの作り方教えてやろうか」なんて言われたら、そりゃグーで殴りたくもなろうというもの。
男はかくもデリカシーのないものなのか。
「オアシスの恋人」の風俗嬢千秋じゃなくても世間の男どもに絶望したくなります。




でもねえ、絶対に妊娠しないから中で出してもOK、なんて世の中のすべての女性が言うと思ったら大間違いだ!<なんとなくムカついたらしい。


これからこのシリーズを通して読んでいって、もう一度最初から読み返すつもり。
次は池袋という街で起こる事件ではなく、彼女や彼のひととなりを読み込んで楽しもうと思います。